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番町句会(3/13) [俳句]

(清記用紙から)

人の手の届きさうなる古巣かな

季題「古巣」で春。広辞苑で「古巣」をひくと、
「1. ふるい巣。年数を経た巣。雛を育て終って打ち捨てられた巣。」と
「2. 住み古した所。以前に住んでいたり勤めたりしていた所。」
のふたつの意味が載っていて、日常生活では2が多く使われたりしているのだけど、俳句ではむろん前者の意味で、もう崩れかけたような巣が、人の手の届きそうなところでぐずぐずになっているという風景。人の手が届きそうな、ということは、それほど高い場所ではなく、巣全体がだいたい見えているという位置関係も了解される。

すぐ下に小さき堰あり梅の花

季題「梅」で春。どんな梅の花であるかは描かれていないが、その梅の木が植わっているのは丘とか山の斜面なのであろうか、「すぐ」下に小さな堰があるというのである。そうすると、その堰には春の水がたまっていて、また、小さな堰に通じる小さな流れがあることになる。ことによると水面に枝や花が映っていたりするかもしれない。この「場所の感じ」が心地よく感じられる。つまり、その梅の花が、市街地にある住宅の庭とか生産緑地ではなく、深い山の中でもない、人里近い場所で咲いていることがわかるところに面白さがある。

(句帳から)

耕して銜へ煙草の爺と婆
駐めてゐた跡が四角に春の雨
濠端のなにかの礎石日脚伸ぶ
ミモザからこぼるるものもミモザ色

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