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2018・第5回びわ100参加の記録②当日編 [ウォーキング]

(①準備編から続く)

夜中に咳で目が覚めてしまう。これは困った。
朝起きて外を見ると、小雨が降っている。降水確率10%だったはずでは…
テレビをつけてみると、気圧は高くて安定している(確かに理想的な天気図…)が、高層に冷気が流れ込み、大気が不安定な状態だとのこと。

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幸い、わずかに路面が濡れる程度の雨だったので大事には至らなかったが、ショートスパッツが要るかもしれないな…と荷物に加える(結局使わなかった)。
長袖Tシャツ+ショートパンツの組合せは事前に2種類用意しておいた。気温が高いとき用(薄手)と気温が低いとき用(厚手)の2種類なのだが、最後まで迷った末、厚手のセットを選ぶ。これは大正解だった。
ハイドレーションの1.5リットルパックに「南アルプス天然水はちみつレモン」を約1.1リットル給水。
咳が止まらないので風邪薬をのみ、かつ、マスクをして会場に向かう。もともと帽子をかぶりシェード(日除け)を垂らしているので、マスクが加わるといっそう怪しい風体になるが、いたし方ない。

・0km スタート地点で開会式。雨はあがっている。10時にスタートするコースには、たしか811人が登録していたはずだが、実際に何人が歩くのだろうか。予定どおり10時にスタート。今年は最初からストックを使う。

・5km 予報どおり北西の強風…というか暴風に近い。体の右側から左側、つまりびわ湖側から道路側への横風で、左右のバランスを保つのが難しい。こんなときにはストックが役に立つ。湖面には白波が立っていて、まるで海のようだ。雨よりはずっとましだが。

・10km 去年より早いペース。1キロ10分を切っている。ついて歩くのに都合のよい人(速すぎず遅すぎずな人)が周囲にいないので、どうしてもペースが早くなってしまう。

・15km 彦根城の周囲では「ゆるキャラ」をテーマにしたお祭りの最中らしく、かなりの人出。ぶつからないように気をつけながら歩く。濠端で右側ストックの保護カバーが下水溝の蓋の穴にはさまり、あっと思ったときには脱落してしまった。まだ85kmもあるのに…

・20km 前後の歩行者との間隔が開きはじめる。去年は23kmの地点にカメラマンがおられて、通過者を次々に撮影してくれた(クラウド上で公開される)のだが、ことしは見当たらない。幹線道路から外れて湖岸の集落を縫う生活道路を歩くと、急に静かになる。家の前に人が出てきていたり、草むらで鳴く虫の声が聞こえたり、歩いていて気分がよい。

・25km 公園のトイレに立寄る。ふと横を見ると、去年の大会で、濡れた靴下を交換したあずまやが見える。あれから1年経つのか…

・30km 依然として強風。しかしさっきまでの北西つまり横風から、いまは北北西または北の風に変わっていて、わずかに追い風になっている。橋を渡って彦根市から東近江市へ。彦根市内をつごう20km近く歩いたことになる。すぐに東近江市から近江八幡市へ。

・32km 第1チェックポイント。スタートから5時間半余。去年より20分以上早い…というか早すぎる。クラブハリエで有名な「たねや」の法被を着たサポーターの方から末広饅頭と、メッセージが書かれたバナナをいただく。思わず「去年ここのCPでいただいたお饅頭がおいしくて、今年も楽しみにしていたんです!」と口走ってしまった。ビバ末広饅頭。靴下を交換し、現在位置を家族に知らせ、昼の分の風邪薬をのむ。去年も見かけた車椅子の出場者が、向かいのベンチに座っておられる。
今年は、チェックポイントごとに小さな缶バッジをくださるようだ。かわいいデザイン。

・40km 長命寺の交差点の先で日没。湖のむこうの山に沈む夕日と湖面が、映画のワンシーンのように美しい。明るいうちに41kmのエイドステーションにたどりつこうと急ぎ足でがんばる。エイドステーションでおにぎりと豚汁。ここでいただくおにぎりのお米は、大変おいしい。エイドステーションを出るともう真っ暗で、月が明るく見える。
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・45km 幹線道路の右側(湖岸側)を進む。32kmから53kmまでは、人家の少ないところを通るので、信号がないのは嬉しい反面、目標物が少なくてやや寂しい。去年のコースだった左側(内陸側)の歩道よりずっと幅が広く歩きやすいのだけど、対向車のヘッドライトがまぶしくて歩道の路面がよく見えないのが残念。
 参加者のバックパックには大会本部支給の点滅灯が後ろ向きに取り付けられているので、暗闇の中でも前に人が歩いている様子がわかるのだが、追い抜くよりも追い抜かれることが多くなってくる。40kmまでのオーバーペースが災いして、しだいに減速気味に。
 湖岸のオートキャンプ場で、火をたいてバーベキューをしているのが見える。別世界。

・50km 河口にかかる高い橋を渡る。暗い上に風が強いので少々怖い。右前方に守山市街地や琵琶湖大橋の灯火が見えてくる。
 前後の選手が遠く離れ、沿道に人家もないので、ピッチを上げるため小声で歌いながら歩く。万聖節も近いので、♩=110ぐらいで"For all the saints"を何度も何度も繰り返す
(以下引用)
For all the saints, who from their labours rest,
Who Thee by faith before the world confessed,
Thy Name, O Jesus, be forever blessed.
Alleluia, Alleluia.
(以上引用終わり)

・53km 第2チェックポイント。スタートから9時間47分。去年より11分早い。まだ計時がはじまっていないので、およそ50人ほどの出場者が整理券をもらって計時開始を待っている。その間に靴下を替え、いただいたあんぱんとクリームパンを食べる。20時になって計時してもらったあとも、なんとなくダラダラ休んでいて、結局30分ぐらい長居してしまう。
20時10分すぎ、ようやく重い腰をあげて出発する。去年はここでリタイアしたので、ここから先は未知の領域。歩く方向がわからなくなり、スタッフの皆さんに「こっちですよ!」と指示してもらう。

・55km ショッピングモール「ピエリ守山」の前を通過。ずいぶん立派なショッピングセンターで、本屋の看板も見えるが、本を買いたい気分ではない。ここでびわ湖畔を外れ、内陸の幹線道路へ。

・60km エイドステーション。マッサージを受けられるかも、とテントをのぞいてみたが、混んでいるようなので先へ進む。
交差点を右折して栗東市に入る手前の広い歩道で、13時に(3時間後に)スタートしたアスリートコースの先頭選手に軽々と追い抜かれる。そのスピード差に、ちょっとした衝撃を受ける。

・65km 草津市に入る。あらかじめ調べておいたコーヒーショップに入り、小倉トーストと紅茶を注文して休憩。夜の分の風邪薬をのみ、ハイドレーションがカラになっていることを確認(寒いので、補給はしないことにする)。2回目のトイレ。両下肢にロキソニンテープを貼る。暖かくて居心地がよいので、つい長居してしまう。結局40分近くもぐずぐずした末、防寒着がわりのレインウェアを羽織って外に出てみると、気温が10度近くまで急激に下がっている。しまった。上だけでなく、下(レインパンツ)もはいておくべきだった。
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・70km 第3チェックポイント。午前0時に計時を開始するので、開始直後の00時05分ごろ着くように歩くつもりだったが、喫茶店に長居したのが原因で00時25分になってしまう。ここでもマッサージの待ち時間がかなりありそうなので、先を急ぐことにする。立ったままレインパンツをはく。

・75km 深夜の幹線道路から湖岸道路に戻ってきた。月はすでに西に傾いているが、それが湖面に映って美しい。きょうは月齢11。幹線道路から瀬田川河畔の遊歩道に移るところでコンビニに立寄り、温かいはちみつレモンを購入。おいしいけど甘すぎる。
このあたり、各大学ボート部の艇庫が並んでいるのですね。河畔の遊歩道は、昼間なら気分のよい道なのだろうが、街灯もなく真っ暗なので、橋をくぐるときなど、ちょっと気持ちが悪い(というか、遊歩道と川のあいだに柵がないので、歩きながら眠っていると落ちそうでこわい)。水鳥がもぐるときの音が、人が飛び込んだように聞こえてびっくりしたり。草むらの虫の声がさかん。

・80km なかなか見えてこなかった第4チェックポイントに到達。午前2時の計時開始に遅れること40分。第3CPから第4CPまでの10kmに2時間15分を要していることから、1km12分ペースを維持できていないことがわかり、この時点で、午前6時のゴールは不可能であることがほぼ確定。CPでいただいたお煎餅がとてもおいしい。スタート以来甘いものばかり食べているので、塩気の効いたものがおいしく感じられる。

・85km 南郷洗堰を渡り、瀬田川左岸を北上。依然として河畔の真っ暗な遊歩道。対岸を第4CPに向かって南下している出場者のヘッドランプが、蛍の列のように見える。つらいのは自分だけではない…という奇妙な連帯感。
近江大橋(87.1km)や琵琶湖大津プリンスホテル(88.4km)の灯火が遠くから見えるのだけど、なかなか近づいてこない(∵目標物が大きい上に、こちらが遅いから)。遠近感がよくわからない上に眠い。後方から自分を見たら、多分よたよたしていることだろう。自販機で暖かいほうじ茶を買ったが、小銭を避けるためにせっかく用意したICカードが使えず、大量のつり銭で荷物が重くなってしまった。
このあたりから、早朝の散歩やランニングをされる姿が現れはじめる。大津市街を徘徊するオートバイの音がうるさい。


・90km 瀬田川沿いの遊歩道から市道に戻り、第5チェックポイント。計時開始から1時間17分。温風ヒーターの大きなやつ(あれは何という名前なのだろう)が出す熱風にあたり、靴と足を乾かす。左足小指と右足親指にしびれるような違和感があるが、歩けないほどの痛みではない。チェックポイントを出ると、びわ湖の対岸、東側の山々がうっすらと明るんできたのが見える。

・95km びわ湖ホテルの角を曲がり、堅田や高島方面への幹線道路に沿って、すっかり明るくなった大津市街を北へ歩く。高層ビルが立ち並ぶ中心部から少し歩くと、すぐに郊外に出てしまう感じ。歩幅はもはや30センチぐらいと思われ、ここが頑張りどころなのだが、さらに腰とか胸も痛くなってきたため、このまま全力で前進していった場合、あす仕事にならない惧れ(=最悪シナリオ)があることから、午前7時台のゴールはあきらめる判断をして、ゆっくり歩くとともに、95キロのエイドステーションで長時間休憩。スタッフの方々と話をしながら、お煎餅をいただく。日がさして暖かくなってきたので、上下ともレインウェアをバックパックに戻し、スタート時の格好に戻る。みなさんに「あと5キロですから」と励まされて出発。

・97km コース中最大の高低差ともいえる歩道橋を渡る。ふだんなら何でもないような階段が、絶望的な高さに見える。1段ずつ上るのが大変つらいが、下りは意外に簡単で、脚がもつれることもなかった。しかし、これで最後の体力を使い果たしたらしく、そのあとの数キロがとてつもなく長く感じる。道の右側の電柱に、大会本部が出した「あと2キロ」や「あと1キロ」の小さな貼紙が見え、最後の力を振りしぼる。
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・101km 生活道路から幹線道路に戻り、ふたたび延々と歩く。やがて信号を渡ると、ゴール地点の公園が見えてくる。公園の入り口にある階段、ほんの数段の階段をストックの助けで上り、スタッフと握手してゴール。事務局の方から完歩証を受け取って、自分にとっての大会はこれで終了。食べ物の販売もあるのだが、5kmごとに行動食を詰め込んできたため、消化管が正常に機能しなくなっている感じ。

ゴール地点に陣取って、次々に完歩される方に拍手を送り続けたいところだが、時間の制約もあり、公園の前を通る路線バスに乗って浜大津まで戻る。帰りの新幹線が東京に着くのがちょうど16時ごろ、この時間まだゴールが続いているのか…と複雑な気分。

(③感想・分析編に続く)

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