So-net無料ブログ作成

第87回深夜句会(7/23) [俳句]

(選句用紙から)

梅雨茸の朽ちしところにまた生ひぬ

季題「梅雨茸」で夏。梅雨の季節にに生えてくるキノコ、と書くと「この季節に栽培・収穫された椎茸やしめじですか?」と聞かれてしまいそうだけど、そうではなくて、地面や建物の予期せぬところに生えてくる、できもののようなキノコであって、むろん食用になるものでもない。
で、最初は白とか赤とかの色だったその梅雨茸が時間とともにぐずぐずに腐朽して、もう消えたかと思っていたら同じ場所からまた生えてきたというのだ。地面の同じ場所でもいいが、建物の同じ場所だとすると、これは面白い。つまり、「最初に生えてきた梅雨茸を取り除きもせず、そのまま放っておいたら、同じ場所にまた生えてきちゃったよ」ということになるので。

くらがりにいずれも烏瓜の花

季題「烏瓜の花」で夏。烏瓜の実は秋。
くらがりに薄ぼんやりと浮かび上がっている妙なものがある。よくよく見てみると、それはいずれも、烏瓜の白い花(烏瓜の花は、夜に咲く花である)だった。白い花だから浮かび上がって見えた、というのは理屈だけど、烏瓜の花の形がこの句の眼目で、白い五弁の花のまわりを、線香花火のような、しかし白い色をした糸みたいなものがぐるぐる回っているのである。それだからこそ、薄暗がりになんだかぼんやりと見えてくるわけだ。「いずれも」から、ひとつではないこともわかる。


(句帳から)

川床料理日向だつたり日影だつたり